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より良いV活ライフを提供!霧雨工房の挑戦と開発の日々。

2017年。

その時、世界は初めての存在と相対する。

そう、「バーチャルユーチューバー」という存在を世の中に知らしめた「キズナアイ」という、1人の少女に・・・

それから時は流れて、早数年。

彼女の背中を追うように、多くの人々が「彼女のようになりたい」と思いを抱き、新たなる世界へと飛び込んだ。

今では「Vtuber」「Vsinger」「Vstreamer」などという名前を引き継ぎ、約2万人以上の活動者たちが日ごろ、自らの持てる能力で様々な人々を楽しませている。

彼らが現在のように活動が出来るのは、その陰に彼らを支える科学技術」という叡智の結晶があるからに他ならない。

今回は、自らも配信者としての顔を持ちながら、同時に裏方の「科学技術」の先導者としての顔を持つ、「霧雨工房」代表「霧雨なのは」氏をご紹介したい。

「霧雨工房」では、配信者のためにどのような開発を行っているのか。

そして、どのような思いをもって活動をしているのか。

直接、霧雨代表にお話をお聞きし、その内に秘めたる思いを取材していこうと思う。

以下の動画は、霧雨工房の商品についての動画である。

興味のある方は、ぜひ一度ご覧いただきたい。

霧雨工房のご紹介

霧雨工房代表のご紹介

個人の「3D Vtuberの配信環境を支援」するため、ハードウェアやソフトウェアを開発を行っている「ボイチェン地雷系Vtuber」の「霧雨なのは」です。

配信活動としては、主に・・・

〇作成したハードウェアソフトウェアを使用した歌配信

〇ゲーム配信

〇開発などの作業配信

になります。

販売先:https://kirisamenanoha.booth.pm/

VR活動歴について

活動し始めてから大体3年くらいです。

初めてVRゴーグルを購入したのが2021年。

「OculusRiftS」というVRゴーグルを買って、半年しないうちに壊れてしまいました(笑)

そのあと「VRchat」を知って購入したのが「Quest2」

そこからVRの世界に入って、トラッカーなど「フルトラ機材を知っていくきっかけ」になりました。

技術者としての経歴

まだ未熟ではありますが、経歴としては2年になります。

元々、工業高校電子科の出身ではあるのですが、これまで従事してきた仕事は、勉強してきたこととは関係の無い職についていました。

VRがきっかけで、オープンソースでVRトラッカーを自作できるようになって、それ以降、様々な電子工作に手を出して、少しづつ知識を蓄えてきました。

霧雨工房の創設について

創設してから1年になります。

元々は3Dモデリングの販売をしようかなと、何となく始めたBooth販売でしたが・・・

徐々に出来ることが増え、自分が配信で困ったを解決するためのガジェット(ソフトウェアやハードウェア)を販売していく感じになっていました。

一昨年の頭に、ハードウェア関連の販売をしようと、会社員を辞め独学で設計を学習

いよいよVRトラッカーを販売しようと開業し、個人事業主になったタイミングで屋号じゃないですが『霧雨工房』と命名しました。

従業員は私だけなので、霧雨なのは=霧雨工房代表ですね(笑)

霧雨工房のコンセプトと開発秘話

開発に至った経緯

ソフトウェアに関してですが、例えば「Mocap Assistant」はMocopiがリリースされて以降、おうち3D配信でのモーションキャプチャ時の位置ズレや複数のアプリ
を起動したりなど、不便に感じる部分が多かったと思っていました。

実際に、そのような声があったり、私自分でも不便だなぁって思った部分があったので、アプリを作ってみる事に

基本的に、使用している人からのフィードバックを見たり、聞いたり

その他にも自分の経験などから、ソフトウェアやハードウェアを作るきっかけが生まれてきてると思います!

開発の際に気を付けていること

ソフトウェアに関しては、「致命的なバグが無いか」をリリース前にテスターの方に協力してもらったり、「自分で何時間もかけて問題が無いか確認」しています。

ハードウェアに関しては、特に「ケガをしないようなデザイン」を意識して作っています。

良くあるのが、「同人ハードだからといって責任を負わない」といった文言が書かれてたりすることがありますが・・・

同人ハードでも、「生産物賠償責任」が発生することがあるので、ケガや事故に繋がらないように気を付けて回路設計や、外装設計を行っています。

あとは法令順守ですね。

無線機器などは「法令違反」になる事もあるので、そのあたり気を付けています。

開発時に苦戦していること

ソフトウェアの開発ですね。

残念ながら、プログラミングコードを書いたりなどが一切できないため、「ChatGPT」に全て頼っている状況です。

書いてある内容は何となくわかるので、「ここをこうしてください」とひたすらプロンプト(命令)を出してはコードを写して、動作を確認。

また、AIにデバック(修正)させるを繰り返して形にしています。

今の所、Unity製のソフトウェア、ハードウェアに書き込むファームウェアも、これでやっています。

もっと財力があれば、エンジニアを雇ったりも出来るのですが・・・

今は難しいですね。

その内、外部委託もしていこうかなと考えています。

霧雨工房の商品のご案内

主な製品は販売前もありますが以下の3つです。

Mocap Assistant Plus

「Mocopi」「Rebocap」などモーションキャプチャデバイスと、「IllumiTrack」「NanoFace」のトラッキングを統合送信するためのアプリです。

(IllumiTrackの購入で、同梱する予定です。)

販売先:https://kirisamenanoha.booth.pm/items/5458434

使用方法

「Mocopi」もしくは「Rebocap」から、全身モーションキャプチャのデータを受信して、「IllumiTrack」、「NanoFace」に電源を入れる背景アプリに統合したモーションを送信します。

これ以外にも、「位置ずれ」をタイマーで0にリセットする機能や、リップシンク、ハンドジェスチャーによる「表情切り替え機能」もあります。

できるだけ少ないアプリケーションで済むように、機能を盛り込みつつ、操作はシンプルになるように設計しています。

補足説明

先述のとおり、位置ズレや複数のトラッキング(こちらはWebcamMotioncaptureやフェイストラッキングアプリ、LeapMotion)をまとめる部分は同じです。

受信できるのが「mocopiのみ」

上記をベースに「Rebocap」など「VMC Protocol対応」や「独自のトラッキングデバイス」を受信出来るようにしてシンプルにしたものが、「Mocap Assistant plus」です。

こちらは「Illumi Track」専用ソフトウェアになってしまうので、単体販売はなくハードの「バンドルソフト」という形になります!

Illumi Track

安価な無線ハンドトラッキングデバイスがないので、作りました。

自宅でも、全身モーションキャプチャーを安価にできるデバイスです。

トラッキング範囲に制限されず、「個人Vでも3Dで動きたい」という人たちの物理的制限を解消できるのでは無いかと私は考えています。

販売予定価格は「Mocopi向け:2万5千円」「Rebocap向け:2万円」になっています。

参考動画:https://x.com/KirisameKOBO/status/1876943641735807099

使用方法

初期設定はスマホからアクセスして行います。

初期設定以降は、PCのIPアドレスが変わらない限りは、設定不要で電源を入れるだけで指のトラッキングが出来ます。

Nano Face

「無線フェイストラッキングデバイス」がないので作りました。

これに関してですが、個人向けの「フェイストラッキングデバイス」がホントにないです(笑)

スマホのアプリはあるのですが、そもそもスマホを顔の前に固定するハードルが高いです。

重いし、視界の邪魔になるなど、デメリットが大きい。

なので私自身、「無線のWebカメラがあったらいいのになー」と思っていたので、販売することにしました。

使用方法

こちらも初期設定は、スマホからアクセスして行います。

使うには専用の「NanoFace Bridge」を起動する必要がありますが・・・

上記の「Mocap Assistant Plus」は自動で「NanoFace Bridge」も起動してくれるので簡単に使用できます。

電源を入れるだけです。

また、「Mocopi」や「Rebocap」のトラッカーを、後部に付けられるようになっているので、固定バンドを2本付けるみたいな必要はありません。

販売先:https://kirisamenanoha.booth.pm/items/6135475

ご利用いただきたい方

「安価に、全身モーションキャプチャを行いたい人」や、「複数のアプリを起動」したりなど「複雑な設定が苦手な人」にはぴったりだと思います。

「Rebocap」や「mocopi」など「3~5万」で全身モーションキャプチャが手に入ります。

その一方で、ハンドトラッキングデバイスは「7~15万」

中古のスマホでも「4万前後」してくるので、そこが「3万くらい」で収まったら、「もっと3Dで動きたい!」が届きやすくなると思います。

今後の霧雨工房の展望

今後の開発予定

新しく開発予定のハードウェアは、「VRchatで利用出来る、ハプティクスデバイス」になります。

まだ詳しくは話せませんが、今年中に試作とテスターに配布して、フィードバックをもらえればいいなと考えている次第です。

霧雨工房の目指すべき方向

多少ニッチだとしても、「あったらいいなを形にする」

『そうそう、こういうのが欲しかったんだよ』といわれるような製品を出していきたいです。

販売先:https://kirisamenanoha.booth.pm/

取材後の感想

これまで「3D配信」というものは、企業に所属する配信者であったり、個人でも財力や登録者数の多い、いわゆる「大手配信者」と呼ばれる人たちのみに許された特権なようなものであった。

どうしても、自己資金の乏しい、始めたての配信者さんや、兼業などでなかなか活動費にお金を回せない配信者にとっては、一種の憧れであり、目標だった。

しかし、「霧雨工房」では、その夢を何とかして実現させようと、開発を行い、現実のものにしてきた。

その陰には、自らも抱える「こうあったらいいな」であったり、「現状が不便だな」という、活動者としての側面も持ち合わせているからに他ならない。

配信者としての顔と、開発者としての顔。

双方の立場を理解しているからこそ、彼女の中には、今回紹介したような製品の構想が浮かんでくるのではないかと推測する。

今はまだ小さな影響力でしかないかもしれない。

しかし、最初にもご紹介した「キズナアイ」のように、いつの日かその能力を開花させ、業界全体を盛り上げていく。

そんなパイオニア的存在になっていくことになるだろう。

まさに、「バーチャルユーチューバー」が登場し、世界全体を驚かせたときのように・・・

今後も「霧雨工房」が、よりよいVライフを過ごせるよう、活動者に寄り添った開発をしていき、業界をリードする大きな存在になっていくことを祈るばかりだ。